銀星亭~Villa d'Etoile en argent~

私の文学とは何だろう。


題詠100首blogに見えるその傾向は、


雨と水、夜と狂気と刹那主義、影と響きと、あと、無常観。


空ろな空間を埋めたいと願う狂おしいまでの願い、欲望、飢え、渇望。


空虚な素焼きの甕がありまして、そこに、滴一滴と、水がしたたる。
決してとまることなく、かすかに、しかし着実に。
いつかこの甕が水で満たされた時、私は幸せになれるだろうか。
甕を満たした水に映り込んだ私の顔はどんなだろうか。

それより何よりそこに月は映っているのか?


完全な空間であった母の胎内からこの世に出てきたときから後、我々のまわりは常に空虚であった。何物を持ってすら埋めるあたわぬその空虚さが、何ものかを乞い慕う心の動きを育てる。


文学は満たされぬ者の所業だ。
決して満たされぬがゆえに文学をつむぎ、それがまた次の渇きをよびさます。

だが、完全な満ち足りなど得ることはできるはずはない。
真のハルモニアは神の手によってしか成され得ないものである。

それをかりに求めているのだとすれば文学こそ愚かな人間たちの罪深き所業と言えよう。
だが、むしろ、それゆえに文学は愛おしい。



仏蘭西の猫は仏語で鳴きぬべし淡雪降りぬ路地の軒下
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by yoizukisaene | 2010-12-07 18:08 | さえね先生 | Comments(0)
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静岡在住の歌人です。日々詠んだ歌を載せています。
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管理人プロフィール
《生まれも育ちも》
1984年、静岡県富士宮市生。
2006年3月、熊本大学文学部文学科日本語日本文学分野卒業。現在、静岡県在住。
2006年「短歌研究」誌掲載。
2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。
2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。

《専門と専攻》
専門:日本古典文学(平安朝和歌文学)
専攻:「古今和歌集」とその表現

《師弟関係》
師事 安永蕗子
弟子 小海碧架
    まみ


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