伊豆の踊子講座(後編)
今日は前回に引き続き、「伊豆の踊子」読解講座の後半戦です。
「私」と踊子ら旅芸人一座は、福田屋を出発していよいよ下田へ向かいます。 旅中で旅芸人たちの身の上がポツリポツリと語られ、踊子が「薫」という名前であることも明かされます。しだいに打ち解けていく「私」と旅芸人一座。非日常の南伊豆の旅は、孤児根性に凝り固まった「私」の心をしだいにほぐし、そして癒していきます。 授業の中では、生徒と一緒に読み解きながら、 ・鳥打ち帽が象徴的に果たしている役割 ・物語構成上の問題解決(孤児根性の解消) ・「終焉」後の透明な余韻(下田での別れ) ・「何も残さないこと」によって、南伊豆での淡やかな思い出は永遠の美しさを手に入れたのだということ などといったトピックスについて押さえていきました。 今回も「活動」(活動写真=映画)など当時特有の語句も出てきて、生徒も語句の意味を一生懸命考えており、なかなか楽しめました。 最後の質疑応答では川端康成の死についての質問が出るなどして、生徒の関心の深さがうかがえました。 文学散歩は2週間後。秋の南伊豆はどんな表情で彼らを出迎えてくれるのでしょうか。
by yoizukisaene
| 2012-10-06 18:26
| さえね先生
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《生まれも育ちも》
静岡県富士宮市生。 熊本大学文学部卒業。 2006年「短歌研究」誌掲載。 2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。 2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。 《専門と専攻》 専門:日本古典文学(平安朝和歌文学) 専攻:「古今和歌集」とその表現 《師弟関係》 師事 安永蕗子 弟子 まみ 《著作一覧》 最新のトラックバック
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