手紙魔まみ、春の引っ越し(夏を待つ)星ひとつ見えない夜の静かさは本物ならむ 水がきこえる つながりを求めるために少年は自転車をこぐ イヤホンをして (まみ) 目に見えるすべてに背中向けたくて新月の夜にペダル蹴ります 薄切りの月を盗みに参ります 満月の頃お返しします (まみ) 風船と空の区別が消えるころ私の恋も終わるのだろう だいじょうぶ ひとりで強くならなくちゃ膝を抱える月のない夜 (まみ) かなしみは夜のしじまに溶け果ててわたしの皮膚になってしまった この花をどれだけ大事にしていてもいつかは散ってしまうのですね (まみ) かれきった月下美人を抱いては夏のなごりの匂い立つ夜 恋文が届かなくなって幾月か今宵誰かのものになります (まみ)
by yoizukisaene
| 2013-05-08 14:39
| 今日の歌
|
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
管理人プロフィール
《生まれも育ちも》
静岡県富士宮市生。 熊本大学文学部卒業。 2006年「短歌研究」誌掲載。 2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。 2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。 《専門と専攻》 専門:日本古典文学(平安朝和歌文学) 専攻:「古今和歌集」とその表現 《師弟関係》 師事 安永蕗子 弟子 まみ 《著作一覧》 最新のトラックバック
検索
その他のジャンル
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||