銀星亭~Villa d'Etoile en argent~

かぐや姫追想

竹取物語の後半、かぐや姫のもとに月の都からの迎えがやってくる有名なシーンがある。
本文を追ってみよう。




ひとりの天人いふ、「壺なる御藥たてまつれ。きたなき所のものきこしめしたれば、御心地あしからんものぞ。」とて、持てよりたれば、聊甞め給ひて、少しかたみとて、脱ぎおく衣に包まんとすれば、ある天人つつませず、御衣をとり出でてきせんとす。

その時にかぐや姫「しばし待て。」といひて、
「衣着つる人は心ことになるなり。物一言いひおくべき事あり。」といひて文かく。

天人「おそし。」と心もとながり給ふ。
かぐや姫「物知らぬことなの給ひそ。」とて、いみじく靜かにおほやけに御文奉り給ふ。
あわてぬさまなり。



かぐや姫はいう。「月の都の衣服を着ると心が変わってしまうといいます」と。
月の国はきよらかなところで、悩みも苦しみもない浄土なのだ。

そんな場所が幸せなのかどうかはわからない。
でも、もしあるならば一度くらい行ってみてもいいかもしれない。



こころなき国に渡らばいかばかりわが肉体も休まざらめや   北斗
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by yoizukisaene | 2014-10-14 17:23 | 題詠blog2014 | Comments(0)
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静岡在住の歌人です。日々詠んだ歌を載せています。
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管理人プロフィール
《生まれも育ちも》
1984年、静岡県富士宮市生。
2006年3月、熊本大学文学部文学科日本語日本文学分野卒業。現在、静岡県在住。
2006年「短歌研究」誌掲載。
2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。
2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。

《専門と専攻》
専門:日本古典文学(平安朝和歌文学)
専攻:「古今和歌集」とその表現

《師弟関係》
師事 安永蕗子
弟子 小海碧架
    まみ


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