銀星亭~Villa d'Etoile en argent~

彷徨える春、まぼろしの黄泉。

冷たさは
骨までとおる
つとめての
水気やどして
ゆるがぬ廊下



冬月はかくも気高く照らしたり
壊れたセロを抱く少年を



寄せ返す冬の渚に飛び込んで
うたかたとなれ
わが肉体よ



浜行けば
われに踏まるる砂ありて
踏まるることのない砂もある



しらたまの歯に
しみとおる
冬の水
姨捨山に撒く骨の粉



人気無き商店街をゆく午後の風はぼくらを切り裂いていく



霜枯れのコンクリートに臥して待つ
余命清算せらるることを



置時計投げつけし岩
砂となり
すべてを呑んでいく
まぼろしよ



生れ落ちて
春見しことも
三十度
われのさくらを
燃やすはたれぞ



死にきれず
恥辱の生をおくれとや
たちのぼる黄泉の
まぼろしを乞ふ



七草の生ふる野に出て
雪待てば
春をさまよう
われのたましい
[PR]
by yoizukisaene | 2015-01-04 12:19 | 今日の歌 | Comments(0)
<< 教え子の成人を祝って。 年末年始 >>



静岡在住の歌人です。日々詠んだ歌を載せています。
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
最新のコメント
人生は一日一日の積み重ね..
by 通りすがりの名無し at 01:28
お悔やみ申し上げます。 ..
by yoizukisaene at 15:31
馬鈴薯の花摘みながら 振..
by 通りすがりの名無し at 00:28
小さい鍋でつくる味噌汁、..
by yoizukisaene at 07:12
4月。新年を迎えたような..
by 通りすがりの名無し at 01:42
ご来場いただきありがとう..
by yoizukisaene at 18:12
学校という場所にいること..
by yoizukisaene at 19:29
卒業生のみなさん 卒業..
by 通りすがりの名無し at 06:21
ありがとうございます。1..
by yoizukisaene at 16:11
お久しぶりです!通りすが..
by 久しぶりの名無し at 15:20
管理人プロフィール
《生まれも育ちも》
1984年、静岡県富士宮市生。
2006年3月、熊本大学文学部文学科日本語日本文学分野卒業。現在、静岡県在住。
2006年「短歌研究」誌掲載。
2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。
2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。

《専門と専攻》
専門:日本古典文学(平安朝和歌文学)
専攻:「古今和歌集」とその表現

《師弟関係》
師事 安永蕗子
弟子 小海碧架
    まみ


《著作一覧》
最新のトラックバック
047:持 より
from 楽歌三昧
佐野北斗さんの歌
from 麦畑(題詠blog用)
検索
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧