銀星亭~Villa d'Etoile en argent~

「題詠の四季」

「題詠の四季」



小正月小豆のかゆのそのあまさ(風邪をひくのもいいものですね)


冷え切ったその手で愛せスパゲティカルボナーラをからめるように


いつもより速いペースで揺らされてあふれだします水に似たもの


鎮西はまだ春らしきたまづさの妹の文より花がこぼれぬ




桜の枝を喉に詰まらせ死んだ爺の口から花があふれる四月


からっぽの香水のビンの香もなき香 季節初夏きみのいた夏


何もかも同じ雨だねあの朝と夢から覚めたのいつだったろう


「嘘つき」と「いくじなし」とが交錯す 雨雲低くある金閣寺


まばゆさはゆらぎもせずに水に落つ雨雲低くある金閣寺


刻印を押してやらんと思い来て駆け出す夏のこの日なるべし


自転車のまぶたはいずこ涙する自転車ひとり白百合を踏む


アイリッシュカフェの洋酒をいつもより大目に注げ七月七日


せせらぎで出会った恋はもうすぐに海に着きます
清算します?



わが祖父の墓の袂の花のごと祖母こそは美しきひとであります


「さみだれや岩にしみいる蝉の声」硝子工場に赤子が叫ぶ


衆院を通れ文学少女保護法案政治の保護を受けて水死す


シャンプーを変えたの気付いてもらえずに君と浅瀬を歩く海の日




夜が溶けて夢うつつなるオペラ座の今宵コーヒー少し甘くて


銀の時計を買った八月は遠くて遠くて海が聞こえる


あかねさすイラク嫌がるフセインを
無理やり砂漠に連れ出した朝













真っ白な世界の終わりこの道を僕とふたりで歩いてくれる?
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by yoizukisaene | 2006-12-17 08:58 | 今日の歌 | Comments(0)
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静岡在住の歌人です。日々詠んだ歌を載せています。
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管理人プロフィール
《生まれも育ちも》
1984年、静岡県富士宮市生。
2006年3月、熊本大学文学部文学科日本語日本文学分野卒業。現在、静岡県在住。
2006年「短歌研究」誌掲載。
2009年「平成万葉集」(読売新聞社)入集。
2012年 歌集「高天原ドロップス」(文芸社)上梓。

《専門と専攻》
専門:日本古典文学(平安朝和歌文学)
専攻:「古今和歌集」とその表現

《師弟関係》
師事 安永蕗子
弟子 小海碧架
    まみ


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